抱っこ会議②身体にやさしい抱っこをプロが語り合った

抱っこ会議_ママにやさしい抱っこ

知っているようで知らない、抱っこについて、プロが語り合うこの企画。

第一弾は、<①基本の抱っこ ②時期別抱っこ ③合う抱っこの見つけ方>の3本柱で話し合いました。第二弾の今回は、ママの身体にいい抱っこがテーマ。抱っこで腕が痛い、肩が凝る。悩みを抱えている方、必見です。

赤ちゃんが喜んで、ママの身体を痛めず、そしてママのお腹が引き締まる、いいことづくしの抱っこがあるんですって。(ああ、抱っこ会議、ひらいてよかった!)では、スタート。

抱っこ会議メンバー

■身体のプロ:田中けいた

骨盤パパ田中けいた
ボディケアトレーナーで一児のパパ。ヨガ・ストレッチ・マッサージ・セルフチネイザンを複合したパーソナルトレーニングの提案が専門。妻の妊娠をきっかけにママが気軽にできるケア・体の使い方を日々研究中。
 
 

■保育のプロ:みほさん

保育アドバイザーうすいみほ

保育アドバイザーで一児の母。幼稚園・チャイルドケア担任・家事代行&シッター教官、など乳幼児保育・教育経験は16年になる。小枠で行っているシッターは保育の適切なアドバイスがもらえると大好評。

 

■進行:いくじの窓口代表 市原

市原史帆の写真

現在1歳の一児の母。『いくじにチョイスを』をキーワードに、様々な育児情報を収集、発信中。抱っこしてると、すぐ肩も腕もぷるぷるになる。自分の抱っこ方法には不安あり。

 

 

ママの身体に悪い抱っこ

かがんで、背中を丸めると、もろ腰を痛める

_抱っこする側の身体を痛める抱っこの特徴は?

けいた: よくないのは、この動きですね。

足を伸ばしたまま、かがんで、背中を丸めて持ち上げる。こうすると、腰にもろ体重がかかります

※けいたさんの言う動きをやってみるみほさん。けいたさん持参の骨格を赤ちゃん代わりに(笑)

腰を痛めやすい抱っこの動き

市原: わたし、しょっちゅうやってたかも。

みほ: みてると、ほとんどのママがこの動きやってますね。

かがむ動作でヘルニアになっていく

みほ: 抱っこだけじゃなくて、かがんで持ち上げる動きってこそだて中、すごく多いんですよ。ちっちゃいテーブルを持ち上げるとか、床のおもちゃを持ち上げるとか。足伸ばして、たったままかがんじゃうと、毎日負担が積み重なっていく。それで、保育士さん、よくヘルニアになっちゃう。

けいた: へえ~!

みほ: だから、ちょっとめんどくさいかもしれないけど、しゃがんで、赤ちゃんに身体ごと近づいて抱っこした方がいいし、他のときも、とにかくかがむより、しゃがんだ方がいいですよっていうのは、ママにも、保育士さんにもよく言ってる。

けいた: そうなんですよね。抱っこに限らない、日常動作全体でかがむ動作を意識すると、身体ってまったく変わってきますよね。

産後の股関節のゆるみと背骨の関係

産後の腰のゆがみを解説する様子

けいた: 産後の動作が大切なのは、産後の骨の状態からも明らかなんです。産後は骨盤が緩み、骨盤が歪みやすいです。その時の骨盤の角度によって、背骨の角度が崩れやすくなる。そうすると、まずは腰に負荷がかかる。だんだん負荷が上に上がっていって、腰が、背中が、肩が、首がっていう風に、不調がでてきてしまう。

みほ: そうそう、どんどん上に来るんですよね。だから、首が痛いってときは、もう、結構重症(笑)

市原: そうなんだ!

みほ: ひとって、痛いなって部分があると、どんどん、別の部分も痛くなったりするじゃないですか。

けいた: それを、代償動作っていって。ひとは、痛いなって思うと、それをかばってちがう部分を使っていく。どんどん、また、別の部分に負担がかかっていく。だからこそ、基本の動作が大事になる。産後は特にね。

身体を痛めない抱っこ

_逆に、痛めない抱っこ、ママの身体にやさしい抱っこってどんなものですか?

みほ: さっきちらっと出てきましたが、まず、しゃがむことママが身体を赤ちゃんに近づけて、

赤ちゃんの仙骨と、首肩のあたりを押さえて持つ

身体にやさしい抱っこをする様子

 

みほ: そして、まっすぐ、上に立つみたいな。スクワットする、みたいなかんじですよね。

 

身体にやさしい抱っこで立ち上がる様子

けいた: スクワット、いい表現ですね。こうすると、ママの体幹使って持ち上げる動作になる。よく、ヨガとかで、頭の上から糸でひっぱられるようにっていうじゃないですか。それをイメージして、上に、スクワット。

ひとって、背骨のS字の形をなるべく崩さない動きをしておくのがベストなんです。かがんじゃうと、もう、まったく、Sじゃないじゃないですか。

悪い抱っこを説明する骨盤パパ

市原: ああ、ほんとだ。

けいた: だから、スクワット立ちが大事になる。

ママのお腹も引きしまる

みほ: これ、しんどそうって思うかもしれないけど、長く保育師やってるとこの動作の大事さってしみじみ感じます。長期的にみたら、絶対に楽。しかも、意外とお腹、ひきしまってきますよ(笑)

市原: まじですか!?

けいた: ほんとにそうなんです!身体も痛めないし、お腹のひきしめにもなるし、やらないともったいない。いや、でも、保育士さんってすごいな。身体壊さず続けている方は、理論に基づいた、いい動き知ってるんですね。驚きましたよ。

足を半歩下げて立つと体幹を使える

みほ: あと、立つときは、片足を半歩下げるのもおすすめです。これは、礼儀作法の勉強してた時に知ったんですが…足を半歩下げて、立ったり座ったりすると、一番、持っているものが揺れない。つまり、安定する。はたから見ると簡単に見えるけど、一番身体全体を使うんですよね

市原: へえ~!一番、身体の筋肉をバランスよく使うってことですか?

けいた: いや、体幹って言った方がいいかな。

みほ: そう、体幹。

けいた: 体幹を使うから、腰を痛めないし、持っているもの、つまり赤ちゃんも安定する。体幹を鍛えることにもなるんですよね。

市原: ママにぴったりですね!

※この会議をベースに身体にやさしい抱っこを紹介する動画を作成しました。赤ちゃんの抱っこを動画で解説|身体にやさしい抱っことNG抱っこ

赤ちゃんの安心が、ママの身体にもいい

抱っこでダイエットにもなることを語る

_今話してた、ママの身体にいい抱っこは、赤ちゃんにはいいの?

みほ: スクワット立ちでの抱っこだと、赤ちゃんとママの距離が近くなりやすいんですよね。自然に、ママが赤ちゃんを自分の胸に引き寄せた抱っこになる。物理的にも安定するし、安定感が赤ちゃんに安心感もうみます

あと、逆に、赤ちゃんにとっていい抱っこが、ママにとってもいい抱っこっていう側面もあるんです。赤ちゃんが安心すると、赤ちゃんがあばれない。あばれないと、抱っこ中のママの身体への負担も減りますよね。

安心できない抱っこだと、こどもって身体がぎゅっと固まるんですよ。で、持つ側のバランスが崩れる。それを立て直そうとするから、ママにも余分な力が入って、わぁってなっちゃう。だから、腕と肩を痛めやすくなるんですよね。

市原: おもしろい!こどもにとっての安心が、ママの身体の負担を減らすんですね。

ママが自分を大事にする大切さ

自分を守ることはエゴじゃない

抱っことママの身体について語る田中けいたさん

_いい抱っこをするにあたって、意識すべきことは?

けいた: ママが自分自身を大事にすることを、許していいってことですかね。ママたちって、ほんと、献身的で、とにかくこどもが喜ぶように!って考えがちじゃないですか。

僕、沢山の人の身体をケアする仕事をしてるんですけど、ケアする側が、安定してる、自分の身体をいい状態に維持するってことが、ほんとに大事だなって、感じるんですよね。そうじゃないと、ケアする側が壊れていっちゃう。身体壊して辞めてくひと、めちゃくちゃたくさんいるんですよね。

ママが、自分自身の身体をいい状態に維持するってことが、エゴやわがままじゃなくって、必要なことだと思う。いい状態っていっても、腹筋を6個に割るとかじゃなくていいんですよ(笑)

一同: 笑

けいた: 赤ちゃんが喜ぶ抱っこを意識する以前に、ママ自身が安定した姿勢を見つけて、赤ちゃんを持ち上げる。安定できる、状態を知っていく。

自分が安定している状態ってわかる?

_自分が今、安定しているかどうかってこと自体、わからないママも多いかと思います。把握するポイントは?

けいた: コツをまず覚えていく。安定しやすい、ポイントを知る

さっき言ったみたいな、こういう無理な動き(足をのばしたままかがんで抱っこする)も、身体がやわらかくて強いひとは、最初はぜんぜん平気で、ガンガンやっちゃうんですよ。でも、しばらく繰り返してると、急にくる。何か月か、何年かわかんないですけどね。だから、身体にやさしい動き、安定するコツを知って、基本をやってみる

ぼく、昔、引越屋でアルバイトしたことあるんですよ。その時、社員さんに言われたのが、絶対、荷物持って、身体をひねるなって。あと、張り紙でも告知してて、荷物持つときは膝を曲げて持ち上げよう、とかも含めて。

みほ: 赤ちゃんを持つときに大事なこととおんなじですね!

けいた: ほんとそうなんですよ。プロは、自分を守るためにやってるんですよね。それを習慣化していく。

頼れるものは、頼る。マッサージ、抱っこひも、パパ

抱っこについて語る2人

みほ: でも、どんなにいい抱っこをして、いい動きしても、疲れるときは疲れますよね。頼れるものを増やしていくってのも大事ですよね。例えば、パパとか(笑)

ぐずっている時の抱っこは、ママ担当になっている夫婦もいるみたいですが、工夫をすればパパでも泣き止んでいくってことはあります。夫婦でしっかり話し合って、負担を減らして、疲れない体制を作っていきたいですよね。

けいた: 夫婦でマッサージしあうというのもおすすめです。ぼくも、こどもを長時間抱っこして、ぽんぽんしてると、疲れますよ。悪い姿勢の抱っこはしてないはずなんですけど(笑)

市原: けいたさんが腕持ちしてたら、笑えますね(笑)

けいた: だから、腕の部分をマッサージしたり、ストレッチしたりして、ケアする。ママの場合は、パパにやってもらうのが一番だと思うんですけどね。

いい抱っこひもを見つければ、腕持ちせずに、自然に密着した体勢で抱っこできるので、その悩みはかなり解決できますけどね。

みほ: そうですよね、抱っこひもはほんとによくなりましたもんね。利用できるものは、どんどん利用して、少しでも負担を減らしていきたいですよね。

まとめ

ママが自分を守ることは、赤ちゃんを守ることにもつながる。聞いていて、ジーンとしてしまいました。ママの身体にやさしい、赤ちゃんが安心する、ダイエットにもなる、スクワット立ちは抱っこだけじゃなく、日常全部で、やらなきゃソン。今日から、実践!実践!

次回、抱っこ会議の最終回では抱っこの玄人情報<赤ちゃんが安心する抱っこ、すやすや寝る抱っこ>をテーマに語り合いました。

抱っこ会議③寝かしつけ抱っこの方法をプロが語り合った からチェック♪

読まなきゃソンな情報がバシバシでてきて、かなーり濃い時間でした。

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